東洋計量史資料館

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「計量は文明の母である 岩田重雄博士論文集」刊行のお知らせ 2013年9月2日

東洋計量史資料館(東洋計器)は7月25日、岩田重雄博士の論文集「計量は文明の母である-岩田重雄博士論文集-」(672ページ)を刊行しました。

岩田博士が学術誌「計量史研究」(日本計量史学会)などで発表した論文を中心に、未発表稿を含む、多岐にわたるテーマの論文を収載しており、岩田博士の計量史研究に捧げた生涯を通覧できる論文集となりました。

同書は、国会図書館をはじめとする全国の主要な公共図書館、大学図書館、並びに中国やドイツの関連研究機関等に寄贈致します。

 

岩田重雄博士のご紹介

岩田重雄博士(1924.12.16~2013.4.27)は、日本計量史学会会長、国際計量史委員会副委員長などの要職を歴任し、日本計量史学会の泰斗として活躍された計量史研究家です。

計量の歴史を通じて文明の起源を探究され、四大文明以前に文明が存在したとして、「文明は計ることから始まった」「計量は文明の母である」と提唱されました。

また、当資料館の展示指導もしていただき、当資料館名「東洋計量史資料館」と命名していただいたのも岩田重雄博士です。

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岩田重雄博士(出版ニュース1984年6月号より)
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「計量は文明の母である 岩田重雄博士論文集」表紙

岩田博士は、研究の継続を希望され、収集された計量に関する国内外の文献5万点を当資料館(東洋計器)でお預かりすることとなり、これを機に、「岩田重雄博士論文集」を編纂・刊行しました。

岩田博士からお預かりした文献は、今後「岩田文庫」として整備を進め、一般公開を予定しています。

あわせて3年後を目途に、文献目録のインターネットでの公開も予定しています。

当資料館に所蔵された計量器とともに長く保存し、今後の研究に役立てるよう努めてまいります。

岩田重雄博士 ご経歴

岩田重雄博士 ご経歴
1924年 生まれ
1941年 聖橋高等工学校(現埼玉工業大学)工業化学科卒業
商工省東京工業試験所(産業技術総合研究所の前身の一つ)入所
1957年 商工省東京工業試験所主任研究員、東工試式熱天秤を製作
1962年 旭硝子(株)研究所主任研究員、工学博士(東京大学)
1965年 (株)長計量器製作所研究部長
キログラム原器比較測定用隔離天秤、1トンの直示天秤などを製作
1973年 石原薬品(株)研究所長
1975年 国際計量史委員会常務理事
1978年 小泉袈裟勝史、藤原泉氏らと日本計量史学会設立
1983年 計量賞受章
1988年 日本計量史学会副会長
1997年 国際計量史委員会副委員長
1998年 日本計量史学会会長
2001年 日本計量史学会顧問
2008年 日本計量史学会名誉会員
2013年 逝去(88歳)
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