2018年4月10日 ザゼンソウ
不思議な植物 ザゼンソウ
こちらの少し変わった形の植物の写真は、長野県諏訪市で3月末に撮影したものです。花の部分が、僧侶が座禅をする姿に似ていることから、「ザゼンソウ」という名前が付けられています。

花を包んでいる紫色の部分は、葉が変化したもので仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれます。


ザゼンソウは、湿地に生息するサトイモ科の多年草です。同じサトイモ科の植物としては、ミズバショウがよく知られています。
ザゼンソウは、開花する際、肉穂花序(にくすいかじょ)(太い花軸の周りに多数の花が密生するもの)で発熱が起こり、周囲の雪を溶かしながら顔を出す、という不思議な特性を持っています。その温度は20℃にもなるそうです。そして、この熱と、独特の匂いで、虫をおびき寄せ、受粉の成功率を上げるのだそうです。種をつないでいくための、植物の知恵に驚かされます。