2023年6月23日 上高地とニリンソウ
緑深まる5月、見頃を迎えたニリンソウを訪ねて上高地に行ってきました。上高地は11月中旬から4月中旬まで閉山期となっているため、今年最初の上高地散策です。
大正池は、1915(大正4)年に焼岳の噴火による溶岩や泥流によって梓川がせき止められて出来ました。
眼前には焼岳や穂高連峰が広がり、穏やかな水面には雄大な山々が映し出されます。
眼前には焼岳や穂高連峰が広がり、穏やかな水面には雄大な山々が映し出されます。
針葉樹林に囲まれた明神池は、明神岳をご神体とする穂高神社奥宮の境内にあり、一之池と二之池の大小2つからなる池です。静かな佇まいは荘厳さを感じさせ、神秘的と称されるのも頷けます。
明神岳の湧き水で出来た池のため、水の透明度が高くきれいで、指標植物とされるイチョウバイカモが生育しています。指標植物とは生育地の特定の環境条件を知るための指標となる植物のことで、イチョウバイカモは15℃前後の水質の良い清流でのみ生育するそうです。
徳沢を流れている小川も透明度が高く、とてもきれいでした。
上高地にはニリンソウが群生しており、特に明神や徳沢ではニリンソウの大群生を見ることができます。この日の目的地に到着すると、あたり一面にニリンソウが咲き見事でした。ニリンソウは「二輪草」と書き、1本の茎から2輪の花が咲くことから由来しているそうです。
群生の中にはまれに緑色のニリンソウがあるそうで、ミドリニリンソウと呼ばれています。巡り会えたら幸運が訪れるといわれており、いつかぜひ見つけてみたいものです。
ニリンソウだけでなく、季節ごとさまざまな花が咲く上高地で、今回もたくさんの花に出会いました。
変わった形の花も見つけました。上高地では、普段はなかなか見かけることのない珍しい花もあり楽しいです。
こちらはシロバナエンレイソウ(ミヤマエンレイソウ)です。花びらが紅紫色のエンレイソウの一種で、茎の先に大きな3枚の葉を広げ、葉の中央に1輪の花を咲かせます。
ムラサキエンレイソウ、クロバナエンレイソウは、シロバナエンレイソウの変種といわれています。
ムラサキエンレイソウ、クロバナエンレイソウは、シロバナエンレイソウの変種といわれています。
久しぶりに歩いた上高地で、新緑から深緑へと移りゆく自然を感じながら気持ちの良い時間を過ごしました。
※掲載されている情報は、撮影当時のものとなります。
花 撮影:代表取締役会長 土田泰秀
花・大正池・明神池・小川 撮影:経営企画本部 石田明徳