2021年5月26日
塩尻市常光寺と重要文化財小松家住宅を訪ねる
5月も終わりに近付き、ますます植物たちの鮮やかな緑色の葉が美しい新緑の時季となりました。
この春から夏へと季節が移りゆく時季に花を咲かせるのが牡丹です。今回は牡丹で有名な常光寺と、隣接する小松家住宅についてご紹介いたします。
牡丹の「雨宝山 常光寺」
松本市の隣に位置する塩尻市にある常光寺は、多くの花に囲まれたお寺として知られ、中でも色とりどりに咲く牡丹が有名です。本尊の木造如意輪観音坐像は、市の有形文化財に指定されています。
牡丹の他にも、5月ならではの花たちが咲いていました。
常光寺の創建時期は平安時代とされており、ケヤキの大きな幹からも長い歴史を感じます。
常光寺は海抜729mの位置にあるそうです。東京スカイツリーは海抜2m前後に位置し、建物自体の高さが634mあるため、足すと約637mとなります。比較すると、常光寺のある塩尻市の標高の高さがよく分かりますね。
最近では、可愛らしい地蔵や花の絵が描かれた御朱印も人気のようです。
最近では、可愛らしい地蔵や花の絵が描かれた御朱印も人気のようです。
国指定重要文化財「小松家住宅」
常光寺境内に隣接する小松家住宅は、1973年(昭和48年)6月2日に国の重要文化財に指定されました。
建築年代は17世紀後半から18世紀初頭とされており、東日本に現存する民家の中でも際立って古いものになります。茅葺寄棟造の主屋が残る近世民家の祖型の一つにあたり、間取りや構造など類例を見ないことから、大変貴重な民家建築として評価されています。
また長野県では、小松家住宅含め民家等が約20件、国の重要文化財(建造物)として登録されており、洋風建築や神社、寺院等も含めるとその数は80件以上にも及びます。
国宝は知っていても、重要文化財は知らないという方も多いのではないでしょうか。調べてみたら、新たな出会いがあるかもしれませんね。
撮影:代表取締役社長 土田泰秀